2022年8月4日

頻発月経+生理痛の1症例

最終更新: 2023年10月2日

初診2019/ 4月末


 

東大阪市に住む専業主婦 24歳女性


 

1年前から徐々に月経周期が乱れるようになり、月に2〜3回生理が来るようになる。

学生時代は、28日周期で安定して生理が来ていたが、就職2ヶ月後くらいから乱れるようになり、生理中下腹部に刺すような痛みが出るようになってきた。


 

生理の状況

〇生理前 

イライラしやすく、徐々に下腹部に重くなってくる。

〇生理中  

下腹部に刺すような鋭い痛みが出る(ロキソニン服用)

血塊あり

〇生理後

身体全体がスッキリし、気分も晴れる。


 

本人の要望は子供がほしいため、薬を使わずに生理の周期を整えたい。体温を正常にしたいとのこと。


 


 

既往歴 

幼少期 扁桃腺が頻繁に腫れる

23歳 多嚢胞性卵巣症候群(現在服薬はなし)


 


 

その他問診事項、体表観察所見 省略


 


 

診断 肝鬱気滞〜やや化火


 

処置 右後渓 ○○分


 

養生指導 

短いスカートは出来るだけ避けて、足を冷やさないようにする。


 

これを週に2回治療を行う。

治療を初めて1ヶ月半、体温グラフに変化が見られる。


 

 


 

ジグザグの幅が大きかったのが、振り幅が徐々に少なくなってくる。

基礎体温は、測定の環境状況によっても変化するため、治療の効果として根拠は薄い。
 

 
しかし、初診から2ヶ月が経ち、生理痛と毎月ジグザグだったグラフが変わり、自分の身体が変わってきていると自覚し、嬉しいとのこと。

そして、以前より足が温かく感じるようになったとのこと。


 

この患者さんは、「肝鬱気滞」という病気のメカニズムで、気が停滞するタイプのお身体でした。


 

東洋医学では、同じ症状や同じ病名でも全く違う治療を行う事があります。これを【同病異治】と言います。


 

また、全く違う病名でも同じ治療を行う事があります。これを【異病同治】と言います。

西洋医学で重い病名を伝えられたとしても、東洋医学では軽いことがある。

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