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中医学の基礎4 血の働きと特徴






前回は神のはたらきと特徴についてお話しました。



今回は血(ケツ)についてです。


 

目次

①血とは

②血が不足する血虚症状

 


①血とは


血は、血管内を通って循環する赤い液体で、身体全体を濡養し滋潤しています。

古い書物(説文解字)によると、


「血は、その色赤く、常に巡回して人の生命を保全するには必要欠くべからざるもので、之を空中に取り出せば凝固し、その塊は滑性を帯びている」


とあります。


血(ケツ)は基本的には西洋医学的な血液とほぼ同義で、栄養分に富んだ営陰と、津液(水分)から成り立っているとされますが、東洋医学は気一元の世界なので、血も気から成り立っていると考えます。

古典にはこうあります。


中焦受気取汁、変化而赤、是謂血。「霊枢」(決気篇)


営気者、泌其津液、注之於脈、化以為血、以栄四末、内注五臓六腑、以応刻数焉。「霊枢」(邪客篇)


中焦亦並胃中、出上焦之後。此所受気者、泌糟粕、蒸津液、化其精微、

上注于肺脈、乃化而為血、以奉生身。莫貴于此、故独得行于経隧、命日営気。  「霊枢」(営衛生会篇)


其精気之行于経者、為営気。「霊枢」(衛気篇)


このように、血は中焦の気のはたらきによって、営気と同様に精気(腎精)がベースとなって脈中を流れるうちに、精から転化して血へと変化していきます。この一連の血生成の家庭には、脾胃、腎、心が大きく関わってきます。


②血が不足する血虚症状


血虚とは、口唇や爪、顔肌の色が青ざめて血色が悪い、ふらふらする(めまい)、目のかすみ、動悸、四肢の感覚麻痺、脈が細くなったりする特徴があります。


瞼(眼瞼結膜)の血色が白くなり、血虚の程度が強くなると、耳介も白くなります。

筋肉がひきつりやすくなるのも血虚の特徴です。


身体の表面に出てくる血虚の所見

ツボ・・三陰交、血海、太白、公孫などに虚(冷え、発汗、弛緩etc)や左右差が出てきます。


他にも、ベロ(舌)の裏側の色が色褪せるようになり、さらに血虚が進むと、舌下静脈(舌の裏側に見えるの血管)の色が薄く透明に近くなっていきます。


そのため、当院では、爪や舌、目などの診察も行います。



以上

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