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頭部多汗症の1症例

初診日:X年3月23日

14歳女性 熊本市在住




頭部多汗症で悩む女性


▪️お悩みの症状


頭部多汗症

暑い日や夏の通学時、体育などの運動時に頭からの汗が止まらなくなる。

他の部位に比べ、頭の汗が異常に多く、髪の毛先までびしょびしょになり、シャワーを浴びた後のように濡れる。

ひどい時は髪を絞れるほど汗が出てしまう。



▪️現病歴


母親曰く

乳児の頃に汗が多かった記憶はないが、

幼稚園生ごろに、背中やお腹の汗に比べ、帽子が濡れることが多かったとのこと。


小学4年生ごろから、体育などの運動後に頭の汗が多く、以降気にするようになる。

髪の毛先まで濡れていて、プールに入った後のようになる。

小学6年生頃から熊本市内の某漢方クリニックにて、2年間漢方治療を行う。

黄蓮解毒湯、防巳黄耆湯、黄耆建中湯、温清飲などの漢方を試してきたが、効果なし。

※黄耆建中湯のみ一瞬効いた気がしたが、自然と服用しなくなった。


母親が鍼灸をやってみようとインタネットで見つけ、当院を来院される。



▪️既往歴

省略



▪️その他症状

アレルギー(鼻炎・結膜炎)がある

あくびがよく出る

目の症状(痒み・光が眩しい)

悩み・心配事・不安がある

よく下痢になる

冷え性



頭部多汗症の診察


▪️東洋医学的診断名


腎虚(陰>陽)≧肝気上逆 



▪️治療

1〜5診(3/23-4/6):腎臓(下半身)を補うため、主に下半身のツボを使用。

脈力が弱かったのが、徐々に力がついてくる。

汗はかかない日もあれば、かく日もある。

頭の汗が全体的に多い。


6〜17診(4/10-9/23):肝気が上がるの降ろすため、頭や手のツボを使用。

この期間に行われた体育祭や練習などで、猛暑の中外で運動することが多かったが、

以前までと比べて、頭の汗が減ってきていると自覚する。

※10診目以降月に1,2回の通院。


18診〜26診(10/9-3/12)

気を補ったり、散らしたりという治療。

この一年は全体を通して、頭の汗で悩むことは明らかに少なかった。

夏の猛暑日でも髪の毛が濡れることはなくなり、頭の汗はかいても他の箇所と同じくらいで均等にかくようになったとのこと。


27診〜30診(4/1-8/1)

現在でも1,2ヶ月に一回ほど定期的に治療をしている。

最近(真夏)は、通学中の自転車で腰や背中に汗をかくと仰っている。

これは生理現象ですね。

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