2023年9月7日

柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)/漢方

本日は、漢方シリーズの柴胡桂枝湯についてご紹介いたします。


 

【柴胡桂枝湯の詳細】


 

小柴胡湯と桂枝湯の半量ずつを合方したもの。


 

傷寒論

「傷寒五六日,発熱し,微しく悪寒し,支節煩疼し,微しく嘔し,心下支結し,外証いまだ去らざるものは,柴胡桂枝湯これを主る」


 

発熱・微悪寒・関節痛などの表証(風邪症状)があり、同時に邪が少陽心下に深入したための微嘔・心窩部の痞えがみられるもので、解表と和解少陽を同時に行います。


 

本方も逍遙散と同じく四逆散の変方とみることができます。


 

【柴胡桂枝湯の適応するもの】


 

①気虚の肝気鬱結、肝胃不和

疎泄解鬱、瀉火、補気、化痰、止咳、止嘔

食欲不振や胃腸虚弱を呈する気虚の肝気鬱結に適します。

また、精神的な要素により悪心・嘔吐・腹痛を呈する肝胃不和にも有効とされています。


 

②少陽病、半表半裏証に表寒(風邪症状)をともなう場合の解表と和解少陽を同時に行います。


 

「発熱、微悪寒、支節煩疼、微嘔、心下支結、外証いまだ去らざるもの」