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加味逍遙散(かみしょうようさん)/漢方

  • 執筆者の写真: yuki kiyama
    yuki kiyama
  • 2023年3月22日
  • 読了時間: 3分

更新日:7月25日



加味逍遙散


加味逍遥散は、

逍遙散(しょうようさん)の配合に

牡丹皮と山梔子を加えたものです。


まずは、逍遙散(しょうようさん)についてご紹介します。




1.逍遙散について


【配合】

薄荷(ハッカ) 柴胡(サイコ) 白芍(ビャクシャク) 当帰(トウキ) 白朮(ビャクジュツ) 茯苓(ブクリョウ) 炙甘草(シャカンゾウ) 乾生姜(カンショウガ※カンキョウ)

【主治】

憂鬱感・イライラ・胸脇痛 寒くなったり熱くなったりする 頭痛・めまい・口や咽の乾燥感 月経不順・経血量が少ない 乳房が脹って痛む・食欲がない・疲れやすい

【効能】

①疏肝柔肝(そかんじゅうかん) →精神・ 情緒を安定しリラックスさせる精神安定と、肝臓の機能を高めてくれます。 ②健脾(けんぴ) →脾(胃腸)を健やかにすること

【適応するタイプ】

肝気犯脾(かんきはんい)

→肝臓の気が脾(胃腸)を襲ってしまう人

少し難しいので、これを簡単に説明します。


【説明】

常に緊張したり、ストレス過多の人で、神経を使いすぎてる人、周りに沢山いますよね。


そういう方々に、「胃が痛いー」とか「緊張するとすぐ下痢するー」とか、そういう情緒の変化や気疲れなどで、胃腸を襲ってしまう人がいます。

そういうのを①肝気犯脾とか②肝気犯胃と言ったりします。

※この二つの違いは省略します。




2.加味逍遙散について

逍遥散がグレードアップしたもの。

【配合】

逍遙散の配合 + 牡丹皮(ボタンピ) 山梔子(サンシシ)


【効能】

疏肝健脾(そかんけんぴ)

和血調経(わけつちょうけい)

瀉火(しゃか)

【適応するタイプ】

心肝火旺(しんかんかおう)

血熱による出血

肝火犯脾

【説明】

本方は、四逆散の変方です。

四逆散から枳実を除き、補血の当帰・白芍と補気健脾の白朮・茯苓・炙甘草を配合し、解鬱の薄荷と和胃の生姜を加えています。

そのため、肝気鬱結で気血両虚を伴う状態、すなわち栄養状態・元気ともにやや低下した虚弱者に適している。

中年以後の婦人などにはこのタイプが多い。(男性にも多い)





<補足>

白芍・当帰は月経調整の効果を持ち、白朮・茯苓は利水に働くので、月経前緊張症で乳房が脹ったり浮腫・下痢などを呈する場合や、月経が不定期のものに有効です。

さらに、精神的な緊張とともに腹鳴・腹痛・下痢を起こす肝脾不和(肝鬱脾虚)にも効果があります。

疏肝と柔肝の薬物が適切に配合されているので長期の使用でも弊害は少ないです。

補血・補気健脾の薬物が配合されており(肝の臓の保護にも働く)、慢性肝炎など肝気鬱結を呈する慢性疾患によく使用されます。


また疏肝の効能により排便がスムーズになる利点もあります。

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