北辰会方式

北辰会では、現代中医学を基本理論としつつ、日本に伝わるさまざまな古流派の鍼灸術も積極的に取り入れています。古典に学びながらも、伝統と現代を融合させた独自の診療体系を築き、より幅広い臨床対応を可能にしています。この柔軟な姿勢が、北辰会方式の大きな強みです。

北辰会方式の施術は、少数の経穴に絞った「一本鍼治療」が基本です。的確な診断にもとづき、最も効果的な一点を選び、必要最小限の刺激で体の「気」の歪みを整えます。これにより、患者さんの身体への負担を抑えながら、自然治癒力を最大限に引き出すことを目指しています。

北辰会では、単なる技術者ではなく、名人に近い高度な診断力と施術力を持つ鍼灸師の育成を目指しています。患者さんの「心・身体・魂」を総合的に救うことを目標に掲げ、日々の学習と実践を重ねています。深い人間理解に基づいた治療を行うことが、北辰会方式の本質です。

北辰会は、日本国内において伝統鍼灸の普及と臨床研究を推進する代表的な団体の一つです。単なる伝統の保存ではなく、古典医学に基づく実践と検証を重ね、現代に生きる伝統鍼灸のあり方を探求し続けています。学術的な裏付けと実践力の両面から、伝統鍼灸を未来へと繋ぐ活動を展開しています。

北辰会方式では、東洋医学の基本である四診（望診・聞診・問診・切診）を重視し、患者さんの状態を多角的に捉えます。目に見える症状だけでなく、脈や舌、声、においなども総合的に観察し、体質や病態の本質を深く把握します。この丁寧な診察が、一本鍼による高い治療効果を支えています。

北辰会では、初心者から上級者までが無理なく実力を高められるよう、段階的で体系的なカリキュラムを整えています。基礎理論から臨床応用までを段階的に学び、診察力・施術力を確実に育てていきます。実践重視の教育体制により、確かな臨床力を身につけることが可能です。