2022年7月23日

不眠の1症例

最終更新: 2023年10月2日


 


 

2022/04/24 初診 往診治療


 


 


 

不動産業Aさん 41歳男性


 

1ヶ月前から急に眠れなくなる。

11時にはベッドで横になるが、朝4時頃まで寝つけず、3時間睡眠が多い。

一晩中寝付けない日が週に2回ほどある。


 

随伴症状として口の渇き、のぼせ感、口内炎がある。


 

病院で眠剤を処方されたが、仕事の日に起きれないので自己判断で服用を辞めている。


 


 

<増悪因子>考え事をしたり食べ過ぎると眠れなくなる。


 

<既往歴> 幼少期によく発熱していた。


 

<飲食状況>

自炊は苦手のため外食が多い。

カレーや肉類、ラーメンなどインスタント料理を食べることが多い。


 

その他問診事項、体表観察所見 省略


 

<診断>心肝火旺 やや湿熱


 

<処置>左神門 瀉法 10分 + 右上廉に速刺速抜


 

<養生指導> あまり食べすぎないこと お散歩をするよう伝える。


 

 

1〜5診  特に不眠は変わらず、口内炎が減る。

6〜10診 以前に比べて睡眠が深く、5時間ほどは眠れるようになる。

11診  主訴悪化 仕事のストレスで2、3日過食してしまう。

(本人いわく、過食すると眠れなくなると改めて自覚したとのこと)

以降、初診で伝えたお散歩と食事を見直すことを実行して下さる。

13診〜  

調子が良い日は7時間ほど眠れるようになり、のぼせ感や口の渇きは偶にあるが、あまり気にしなくなった。


 

※3診目以降、処置する経穴(ツボ)は百会、後渓、など数カ所使っている。


 


 

この症例では鍼灸治療だけでなく、患者さんの養生が如何に大切かが分かる。

どんな医療でも、本人の養生なしでは得られる結果(効果)も少ないことが多い。


 


 

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