今回は、頚椎ヘルニア、ストレートネックと診断された症例をご紹介します。
頚椎ヘルニア 52歳男性(熊本市)
初診:20XX/06/09
【主訴】
左首肩〜左腕にかけての痺れ
肩こりが酷い
睡眠が浅い
【現病歴】
5年前から仕事中に左肩〜左肘にかけて痺れが出現し、整形外科で診察したところ「頚椎ヘルニア」と「ストレートネック」と診断される。
以降、コルセットをしようするようになり、最近までずっと横ばいだった。
1〜2週間程前から徐々に首肩こりが酷くなり、左腕にかけての痺れや張るような違和感が出てくる。
【既往歴】
鹿児島県出生
幼少期:扁桃腺の腫れ、発熱、下痢
扁桃腺が腫れやすく、よく発熱していた。
行事がある前などにお腹を下しやすい体質だった。
高校生以降:体重増加
小中校まではソフトボールやバスケット部で運動習慣があったが、高校以降は運動をしなくなり、体重が85KGまで増えていった。
大学〜20代:扁桃腺切除、転勤、首肩こり発症
一般事務のデスクワークの仕事に就く。
東京で3年→鹿児島→熊本と転勤していた。
PC作業は1日8h〜10h行い、この頃から首肩こりを自覚するようになる。
37歳:交通事故
右側から信号無視をした車と衝突事故。
とくに症状はなかった。
40歳:無呼吸症候群、以降シーパップを使用
47歳:左肩から左肘にかけての違和感、痺れ
この頃から仕事中や仕事後に首肩こりや左肘にかけての痺れ、はるような違和感を感じるようになる。
50歳:胃炎、過敏性腸症候群
妻と娘に病気が見つかり悩むことが多く、ふとした時に胃痛が出るようになる。
胃カメラでびらん性胃炎と言われる。
52歳:現在に至る
首肩こり、左肘にかけての違和感の状態
・以下の条件で悪化しやすい
PC作業(仕事量が増えPC作業が多くなると)
睡眠不足
・以下の条件で寛解しやすい
長期休暇で安静にすること
<よく出るその他の問診情報>
首・肩・背中がこる・痛い
左肩関節が痛む
腰が痛い
アレルギーがある(花粉症)春型
痰が切れにくい
喉が詰まる感じがする
耳鳴りがある
悩み・心配事・不安がある
眠れない
よく下痢になる
胃が痛む・もたれる
のぼせやすい
朝方に疲れを感じやすい
<健康のために心がけていること>
油ものを控える
<運動習慣>
なし
<PCモニタやスマホを観ている時間>
約10時間/日
診察
顔面気色診
心肝→青黒
腎 →青白
脈診
緩滑脈
左寸口部位に枯脈
脈幅+
脈力+
重按±
舌診
舌背(表)→淡紅色、白薄苔、舌先のハゲ(剥落)
舌腹(裏)→暗紅色、色褪せ
腹診
心下、脾募(左>右)臍周
背中
膈兪(左虚中実、右実)
右肝兪
左胃兪
左膀胱兪
<東洋医学的診断>
肝鬱気滞>腎虚 空間左上の偏在
<1回目治療>
左小指付近に1本刺鍼
<2回目治療>
前回施術後は眠気があり、よく眠れる
3〜4ほどは首肩の症状は落ち着いていたが、平日仕事をしていくうちに徐々に痛みが出始める。初回時の痛みps10→施術後ps3→今回ps8
<3回目〜8回目>
左頭のツボや左手のツボを使用
症状は波はあるが、徐々に改善
<9回目>
症状は仕事中にps3ほど出現することはあるが、以前よりも気にならずに仕事もできている。痺れは出ていない。
少しずつですが症状が改善され、通院頻度を月2回に減らす。
Kommentare