google-site-verification=D2Xz34fyPX9061O65ECf3pzvA8cARIvxShZHBcKX6xI
top of page

だるい朝起きれない患者さんの1症例

こちらは、ご本人の了承のもと掲載しております。




人間関係のトラブルがきっかけで、身体がだるい朝起きれないといった症状を訴えるようになった患者さんの鍼灸治療の症例です。




女子高生


まず、倦怠感を東洋医学的に解説した後、下記記載の症例を読んで頂けたら嬉しいです。




 

■身体がだるいとは?東洋医学的見解


東洋医学では、身体のだるさ、疲れやすさなどの

精神的、身体的な疲労感を疲乏(ひぼう)といいます。


また、「疲れやすい」という表現には神疲と乏力の2種類があり、


精神的な疲れやすいだるさ

神疲・・・精神的に萎えることで、精神力の欠如を指します。


身体的な疲れやすいだるさ

乏力・・・肉体的に倦怠することで、体力の欠如を指します。



■東洋医学の古な医学書にある「身体のだるさ、疲れやすさ」


東洋医学の古医書(霊枢)には「身体皆重」や「体不能動搖」と書いてあり、前者は体全体が重だるくなる。後者は、体が動かしにくいと説明されています。


この疲労倦怠感は表現が難しく、患者さんは「先生、しんどい」としか言ってこない人もいます。

なので、詳しく問診しましょう。


いつしんどいのか?人によって様々ですが、朝方だけしんどい、夕方にしんどい、一日中しんどい。

どれなのか聞く必要があります。


たとえ患者さんが「一日中しんどい」と訴えていたとしても、「休日は好きなスポーツをする。体を動かした後はスッキリして元気になる」という情報があれば神疲であり、仕事場での精神的ストレスなどが原因で、気の停滞が起こっているものと判断できます。


また、肉体労働者で「朝は元気だけど夕方以降、横になりたくなるくらいしんどくなる」という場合には乏力で、労倦による気虚(気の不足)の可能性がでてきます。


「朝しんどい」という場合でも、「活動してしばらくするとその倦怠感はとれる」ということであれば、気虚ではなく気の停滞によるものです。

睡眠という安静状態が一定の気血の停滞を起こすためです。

普段から運動をしていないために、血液循環が悪くなり、睡眠という数時間血液が停滞するだけでだるくなってしまいます。



■身体がだるい朝起きれない診断分類

​①暑熱傷気

​→いわゆる真夏の炎天下のような暑い時期にぐったりするやつですね。

​②脾虚湿困

​→疲労や飲食の不摂生などから胃腸が弱り、体内に湿気がたまり、身体がだるくなります。

​③気血両虚

→先天的な虚弱、病気後、慢性の病気などで気血が不足し、栄養不足になり怠く疲れやすくなります。



東洋医学では基本この3つとされていますが、当院の流派(北辰会)では最初に説明した気の停滞なども含めて診断します。


 


■だるい朝起きれない女性の症例


18歳 女性 

初診:2022年9月3日

【患者さんのお悩み】

倦怠感(朝起きれない)


3~4年前の中学2年生の頃、人間関係で悩む事があり、その後すぐ倦怠感が出現し、朝起きにくくなる。

中学2年、高校1年の時は、人間関係で悩むたびに倦怠感が悪化していた。(倦怠感ピーク)

ピーク時がPS10とすると、現在はPS7くらい。

倦怠感の強度はここ3〜4年で減ってきているが、朝~夜にかけて常に倦怠感があり、日中程度は変わらない。

※朝から体の怠さはあるが、何とか頑張って起きて学校には普通に行けていた。


<増悪因子>

人間関係によるストレス。

冬は朝起きにくい

→再診時に月経前に悪化することがわかる


<緩解因子>

旅行など楽しい時は、倦怠感は少ない。


【既往歴や体質】


幼少期:食べても太らない体質で、生後すぐから保育器に入っていた。

恐怖心を抱くことが多かった(内容省略)


小学校:初潮(12歳)定期的で生理痛なし。


中学2年:バレーボール部に所属(練習にはついていけていた)

人間関係で悩む。(詳細はセンシティブな内容のため、省略)主訴発症


中学3年:人間関係で悩む。(詳細はセンシティブな内容のため、省略)

月経が不定期で、生理前にイライラするようになる。

生理痛あり(1週間前~生理3,4日目まで続く)、血塊なし。以降、痛み止め(EVE)を服用し対処。

逆流性食道炎と診断される。

就寝前に手足のほてりを感じるようになる。


高校1年:途中まで楽しく学校生活を送っていたが、また人間関係で悩むようになる。(省略)

この時期から、お腹(お臍周囲)が張るようになる。


高校2年:人間関係良好。

逆流性食道炎が良くなって行く。(現在は完治)

高校3年:現在、食欲はあるが食事の量は少ない。



<よく出る症状>

最近、髪の毛が抜ける

首肩・背中がこる

手足がだるい・震える

鼻が詰まる

くしゃみ・鼻水が出る

しゃっくりが出る

ゲップが出る

目が疲れる

光が眩しい

食後眠たくなる

腹が張る・痛い

アレルギーがある

湿疹ができやすい

むくみがある(顔・下半身)

疲れやすい(一日中)


<たまにある症状>

動悸

息切れ

ため息がでる

手足が震える(空腹時)

乗り物酔い

悩み、心配事、不安がある

眠れない



<問診事項>

食事:食欲有るが少食、1日3食、時間は規則的

排便、排尿:省略

寝汗:なし

目:疲れる(3年前から)、かゆい、まぶしい(幼少期から)

耳鳴り:あり(音の質:キーンという高い音、左右差なし)

睡眠状況:7時間程度

夢:よくみる(訳がわからない夢)

爪が割れやすい


<月経状況>

周期:不定期

血質:サラサラ

塊:無し

痛経:毎回有り 腹痛(生理7日前〜生理3日目まで)

症状:生理前に倦怠感(主訴)悪化する

生理後:体全体が軽くなる

気分:生理前に大きく変わる(イライラする)

その他:吐き気、身体がだるい、冷え感


 

<診察>

■顔面気色診

光沢:有り

腠理:密

臓腑:心(青色)肝(沈んで青黒色)脾(色抜け)


■脈診

一息3至半

緩滑(緩不足)

左関上の浮位に「枯脈」あり

脈幅、脈力:有り

重按:±


■舌診

淡紅〜淡白舌

やや湿潤

舌尖:紅刺 紅星なし


■腹診

心下、両脾募、右肺先〜右肝相火、臍周に邪あり

TOPは臍周


■背候診

右肝兪:実 右胆兪:やや沈んで実

その他省略

<朝起きれない身体がだるい東洋医学的診断>


肝鬱気滞(背景に肝血の不足あり)


問診上では、肝鬱気滞から心陰虚や肝血虚などに移行しているように思えましたが、体表観察所見でそれらの程度は低いと考え、肝鬱気滞のみで診断しております。


体質素因として、脾胃の弱りがあること、

心神の主訴との関係性に注意しながら治療を行う。

 


<初診治療>

手のツボに一箇所。


<2回目治療>

寝付くのに1時間かかっていたが、10分くらいで眠れるようになる。体が少し軽くなった気がするとのこと。


以降、週1回のペースで治療。

月経前に倦怠感が増悪、貧血症状、まぶたの痙攣、しゃっくり、げっぷなど波はありましたが、少しずつ改善。


<現在>

合計17回治療に来られ、完治。

体の怠さなく、波もなくなったということで卒業。




不思議と鍼灸を受けている内に不安感や悩みがなくなってきたという患者さんがいますが、

これは心身一如(しんしんいちにょ)

心と体は一つなので、身体を治せば心が変わってくる。


将来、自分の子供がそうなったら、間違いなく鍼灸治療をします。











Comentários


古い医学書
bottom of page