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副鼻腔炎の1症例


副鼻腔炎で悩む男性

副鼻腔炎 38歳男性(熊本市)


初診日:X年6月15日


■お悩みの症状

①緑色の鼻水

②咳

③体重減少


■副鼻腔炎発症の状況

3ヶ月前の3月上旬

1歳の娘さんが夜中2〜3日眠ってくれない日が続き、本人も睡眠がまともに取れなかった日が続いた後、発熱38.5℃、痰が絡む咳、鼻水が出始める。

発熱はすぐに治まるが、2〜3週間すると、再度発熱することが続く。


4月

耳鼻科、漢方薬局で、漢方を試すも効果なし


現在

初診日の2日前の朝、39.5℃の発熱したため、解熱剤を服用。

夕方38℃、夜37℃、寒気があり、咳、鼻水緑色が出て、寝汗を大量にかいたとのこと。

微熱のまま、翌日も出勤し、今日も微熱が続いたまま来院される。


体重減少・・・3ヶ月前の同時期から、食欲、食事量は普通だが、普通量を食べても体重が徐々に減ってきている。3ヶ月間で5キロ減少。


※発熱しているときも、食欲は減らない

※今月に入って、口が苦く感じることがある。

※最近は、娘の夜泣きで起きることはあるが、1hくらいですぐに眠れる。


■既往歴

幼少期:鼻炎

この頃から、鼻炎があり、点鼻薬を使用していた。 月に1回は風邪を引く体質で、発熱することが多かった。

小学:痩せ型、下痢

中学:ソフトテニス部に所属

高校:硬式テニス部に所属、食事量増える

18〜30歳:鬱

36歳:結婚、第一子出生

38歳:現在に至る。


<その他の問診情報>

頭が痛い

風邪を引きやすい

風邪を引いた場合(咳、痰、喉痛、発熱、鼻詰まり、頭痛)

痰が切れにくい

目の症状(乾燥、かゆみ、充血)

よく下痢になる

胃が痛む

小便の切れが悪い

疲れを感じやすい

体重の減少がある(52kg→47kg)


■健康のために心がけていること

添加物の多いものは食べないようにしている


■運動習慣

なし

■PCモニタを観ている時間

約10時間/日


■環境

サービス業に勤務。販売職で(立ち・座り)気を使う仕事


■自身の性格

細かなことを気にしすぎる性格

気が小さく、何かが起こるとすぐに慌ててしまう。


■東洋医学的診察





顔面気色診

顔面気色診


心→色抜け

肝→赤黒

腎 →青白


脈診


東洋医学的な脈の診察

1息4至

やや浮脈

緩滑、按じて滑大

脈幅、脈力、重按あり



舌診


東洋医学的な舌の診察


舌背(表)→紅色、白膩苔、舌先の紅刺

舌腹(裏)→暗紅色 舌下静脈の怒張



腹診



東洋医学的な腹診

心下、脾募(左<右)に邪あり



背中


東洋医学的な背中の診察


左神堂、左心兪・・虚中実

右神堂・・・実

左膈肝・・虚

右膈肝、右肝兪・・実


<東洋医学的診断>

肝鬱化火

※脈診で脈がやや浮いていたが、それ以外の所見がないため、表証があっても、慢性雑病の裏証のウエイトが高いと判断。


■治療経過


治療経過

<1回目治療>

治療・・・左手小指付近のツボに、15分1本刺鍼

<2回目治療>

<3回目治療>

<4回目治療>

<5回目治療>


現在は以前のような発熱が出ることもなくなったため、経過観察として1〜2ヶ月に1回来院されます。


◼️副鼻腔炎の患者さんから感想を頂きました。



<まとめ>

2回目の治療以外はすべて同じツボを使用していますが、2回目以降症状が激変し、3回目以降も治療期間があいても症状が出ない日が続いていることを考えると、鍼灸治療が副鼻腔炎に有効であったことが伺えます。


上の経過を見るとわかるように、身体が熱傾向に傾くと、舌の色が赤くなり、舌先にブツブツが増え、乾燥し、鼻水も透明→黄色、緑と色がついていきます。


こういった身体のヒントは常にでているので、鍼灸治療を継続することで、自身の体の変化にも気づくようになります。

これが病気の早期発見につながることは言うまでも有りません。


未病治(病気になってしまう前に養生をして、健康状態を維持する)鍼灸が得意とするところです。

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