梅雨に身体がだるい原因は? 東洋医学から見る「湿気」と体調不良
- yuki kiyama
- 6月23日
- 読了時間: 3分

こんにちは、伝統鍼灸 渓風院です。梅雨に入り、熊本も湿度の高い日が続いています。
この時期、次のような症状でお悩みの方が多くなります。
☑ 梅雨に身体がだるい
☑ 関節が痛む・違和感がある
☑ むくみやすい
☑ 頭が重い、スッキリしない
☑ 食欲が落ちる・下痢ぎみ
これらの不調、実は東洋医学では「湿邪(しつじゃ)」が深く関わっていると考えます。

◆ 東洋医学における「湿邪」とは
東洋医学では、自然界の気候や環境が身体に影響を及ぼすとされ、特に「六邪(りくじゃ)」と呼ばれる外邪の概念があります。その中でも、梅雨や雨天時に問題になるのが「湿邪」です。
湿邪は、重く、粘り、停滞しやすい性質を持ち、体内に入り込むと以下のような影響を及ぼします。
気血の巡りを妨げる
水分代謝を乱す
関節や筋肉に影響する
このため、身体が重だるくなったり、関節の違和感、むくみ、頭がスッキリしないなどの症状が現れます。
◆ 「内湿」と「外湿」 〜 体質による影響の違い
湿邪には大きく分けて「外湿(がいしつ)」と「内湿(ないしつ)」の概念があります。
【外湿】… 梅雨や雨天時、気候の湿気が体に影響するもの
【内湿】… 日頃の飲食や生活習慣によって体内に生じた余分な湿気
特に、以下のような習慣が「内湿」を招きやすいとされています。
☑ 甘いものの摂りすぎ
☑ お酒の飲みすぎ
☑ 油ものや脂っこい食事
このような 暴飲暴食の生活習慣がある方は、普段から体内に湿が溜まりやすく、そこに外の湿気(外湿)が重なることで、雨天時に強いだるさや不調を感じやすくなります。

◆ 曇りの日に不調が出る人は「気の停滞」に注意
一方で、雨ではなく「曇天」の日にだるさや頭痛、身体の重さを感じる方もいらっしゃいます。この場合、東洋医学的には「気の巡りの停滞(気滞)」が背景にあることが多いです。
気圧の変化や日照不足により、気の巡りが悪くなると、頭重感・だるさ・モヤモヤ感といった症状が現れやすくなります。
◆ 梅雨に身体がだるい人の東洋医学的な対策
✔ 胃腸(脾胃)を整え、湿を捌く
→ はと麦、とうもろこし、冬瓜、小豆などの利水食材を意識する
✔ 体を冷やさず、余分な湿を溜めない
→ 冷たい飲み物や生ものは控えめに
✔ 気の巡りを整える
→ 柑橘類、陳皮、紫蘇、香りの良い食材やお茶を取り入れる
✔ 鍼灸で「脾」の働きを高め、気血水の巡りを促す
→ 体質に合わせた鍼灸施術は、湿邪対策・気の巡り改善に有効です
◆ まとめ
梅雨や曇天時の不調は「なんとなくの不調」として見逃されがちですが、東洋医学ではしっかりと理論立てて考え、アプローチできます。
「毎年この時期がしんどい」「体質から見直したい」そんな方は、ぜひお気軽にご相談ください。