伝統鍼灸 渓風院
白髪が増える

年齢を重ねると、白髪になっていきます。
一般に白髪は、腎虚(腎臓の気が弱る)とされています。
年齢的に相応の場合は、生理的な腎虚の範疇ですが、若年〜中年期にひげや頭髪が白くなることを鬚髪早白(しゅはつそうはく)もしくは少白頭といいます。
年齢に不相応な場合はやはり病理ですね。
ストレスから肝臓の気が停滞し、血液の栄養不足で白髪になるケースもあります。
◯鬚髪早白の分類
①肝腎両虚
特徴・・中年に多くみられ、めまい、耳鳴り、腰膝がだるく・夜間尿などの肝腎両虚の症状が出てくる。
病理・・先天的な肝腎両虚や、肝血や腎精を消するような生活により、髪が滋養されないために発生する。
②血虚生熱
特徴・・青年に多く見られる。体が痩せ、動悸や胸のざわつき、眠れず、夢を多く見る、物忘れ、手掌や足底が火照るなどの陰虚内熱の症状を伴う。
病理・・過度に考え込むことによって、心血が消耗し、血虚から虚熱が生じて鬚髪が焼灼、栄養失養により発生する
③肝気鬱結
特徴・・短時間で、大量の毛髪が白に変化あるいは、脱髪する。
病理・・過度のストレスや、精神的ショックなどにより肝鬱気滞となり、化火して、営血を消耗して毛髪を滋養できなくなり発症する